2010年08月08日

妖怪?妖精?



妖怪は、確かにいたな。

本日休み。

なんとなくテレビを見ていたら、

ラフカディオ・ハーンのお話。

水木しげる氏も出てきてるし、

番組は私の好きな、語り部スタイルだし。

遠雷が鳴る中、浸りました。

◇◇◇

妖怪はいる。

というのと、

八百万の神。

が混ざり合った内容でして…

非常にムネオドリマス。

中で、水木しげる氏のお祖母ちゃんでしょうか、

「のんのんばぁ」というお婆さんがする、

妖怪の話が引用され…

私。
思わず、岡山美星町に住んでいた
すっとんきょうな我が祖母と比較してみました。

いやはや、いつも

びっくりしたような目で

アイルランドに棲む妖怪、もとい妖精の如く矮小な体にて。

小学校時代は
忙しい商売人の両親から、
必ずここに追いやられる
孫一号(私の母が長女)の私。

大阪・広島・岡山市に分かれた、おじ・おば達が一同に会するお盆までの数日は

彼女と二人っきり。

恐ろしく「未開の蛮地」でした故、

着いてから、慣れるまでに時間がかかり…

慣れた頃には自宅に帰らなければならない次第にて、
毎回「新鮮」な経験。に、満ちておりました。

コドモにとってはまさに

この地。「妖怪」と共棲する
ミラクルワールドにつき。

夏休みに入る日を、
指折り数えて待ちくたびれておりました。



さて、「のんのんばぁ」との比較。

道には街灯など全くなく、
音のするような真の闇になる世界。

外を照らすのは、限りなく美しい無数の星のみ。

お風呂は五右衛門、隣にぽっとん便所。

家からは数十m離れとりますので、

夜中にトイレに行く時は
絶対一人では無理な距離。

そんな中、
彼女はよく私を脅かしました。

「花椒〜ちゃん!」

すっとんきょうな声にて。

「…そんなこと言うとったら…

いけんので!

おえりゃあせんので!」

(°□°;)

つい、乱暴な口をきいてしまう私に、
彼女は

イミナク声をヒソメマス。

「ど、どうなるんっ!」
ドキドキ

理由をすぐに教えてくれるワケでもなく、

意味ありげな表情で、その実

目が笑うとります。

・・・・・

ただ思いつきで幼い少女を脅すだけね。
(‐公‐`)

ふぅ

ただ、何年も後に

同じように追いやられた弟から、聞いたことがあるんです。

・・・・・

あの辺り、昔は

「土葬」。でしてな…
(顔を懐中電灯にて下から照らす)

その弟が、広島のおじに聞いた話。なんですが…

おじさんがある日、田んぼの近くにある墓地で遊んでいた時、

がしょっ! と足が何かを踏み抜いて

埋まってしまったそうです。

見れば…桶。

◇◇◇

妖怪。から、かなり離れてしまいましたねぃ。
笑 笑

さて。

母屋の真向かいにあった、
藁葺きの家。

こりは祖父が存命の頃に

色んな集まりで使った座敷を構える、

もう使わない、かまどのあるヒンヤリした家。

ここ自体、もうその頃は

誰も使ってはおりませんでした。

ある日。

私は、なんとなく

「入りたい」

「入って、何かを発見しなくちゃ。」
と、強い使命感。でしょうか…

マクワウリを食べていた時、耳もとで
ササヤカレタ、ひそひそ声のせいでしょうか。

一人で怖いのに

戸を開け、何年も使っていないかまどの横に
靴を脱ぎ

古びた畳を歩きます。

そして。

なぜか気になる、

「見たこともない」
床から高さ30センチもない、

低い障子戸を

声を潜めて

開けました。

からからから…

すると。
その向こうには

ショッキングピンクの百日草が一輪。

薄暗い藁葺きの家。

夕闇迫る刻に

ひっそりと佇んでおりました。

・・・・

あの空間って、

あの後、誰に訊いても

「知らない」んですね。





  


Posted by 花椒 at 18:46Comments(4)