2009年12月07日

プチ旅☆夕闇善通寺



夕闇の善通寺。

もうコトブキは閉まっております。

南大門前の駐車場に車を停め

ポケットに手を突っ込んで歩きました。

かつて活気に満ちていたであろう、多度津・金比羅を結ぶ鉄道の

終着である琴平駅を
そっくりそのまま移築したこの「コトブキ」。

マスターに以前見せていただいた「貴賓室」「駅長室」あたりを

夕闇の、そこまで迫った地上から眺めます。



…私の頭の中に、再び

行き交う人々の靴の音
汽笛のため息
改札の声

などが静かな竜巻のように巻い立ちます。


そのまま大門から善通寺さんへ。

「大雪」の前夜。
冷たく乾き、停止した風の中

ライトアップされた五重塔は

ゴッホの空をバックに

落ち着いて私を見下ろしていました。



ライトが五重塔にきらびやかに反射した光が
今度はまた地面を覆う松の葉を金色に輝かせ…

光の無限の往復の中を
歩きます。


もう、誰もいなくなった境内の
灰色の粉から立ち上る芳しい香の匂い。



暗い中でオレンジ色の燠火が
何かを物語る兆しに

私は薫風をまとわりつかせてまた

別の門から出ます。



間歇的に照らされた塀は
なぜか「時の回廊」を思わせ

永遠に続く「想い」を思わせ



ポケットに手を突っ込んだまま歩く私の目に飛び込んだのは

ふうせんとうわた。

筋に連続して灯る、石の灯りが
丸いふうせんとうわたの種を照らします。



遠い夏の日に、このふわふわした種をいっぱいいただいた記憶を

まだ丸い形のままの風船を照らす柔らかな明かりが呼び起こします。

ふうせんとうわた。
避けて、中の真っ白な綿花が黒い粒の種子を運ぶのです。

ふわふわとね。

「ほら、あんなとこにも種が飛んで花が咲いてるやろ?」

これをくれた婦人の言葉が。夏の記憶が。
柔らかな明かりに乗って

ふわふわと私は彷徨います。

明りはついているのに誰もいない帽子屋。



遍路宿。



遺跡資料館になっている旧郵便局のポストは
人待ち顔。



人はちゃんといるのに

いないような…

取り残されたような

でも朝がきたら躍動する

そんな「静けさ」も


好き。
笑  
タグ :コトブキ


Posted by 花椒 at 21:27Comments(8)

2009年12月07日

傷心にてウェリントン

旅に出ました。

昨日駅付近早出が終わった後、

キズツイタココロを癒やす為に

旅に出ました。



空腹は…キズツイタココロをますます痛めつけますので

まずは腹ごしらえ。



いつか見た看板を頼りに…
たどり着いたのは

坂出「ウェリントン」。

16号を走った後によく目にしていました。


…ここなら…


「がっつり」イケルノデハナイデショウカ。

「がっつり」空っぽのハアトを

満たしてくれるのではないでしょうか。

スパイシーソースのハンバーグ。



ステンドグラスから射し込む冬の柔らかな光。



ちょいと昭和なランプが
紫煙を吸い上げ



虚ろだった私の瞳に
精気を吹き込みます。



ハンバーグ。

美味い。

…ソースは別のが良かったかも…しれない。笑


さ。

旅は続きます。

  


Posted by 花椒 at 13:04Comments(10)