空と海と道路1

「この金魚は、何故動かないのでせう。」

庭先の鉢の 片隅にて
朱色の背中を見せたまま動かぬ金魚を見つめる私に



「寒いから眠っているのです。」

きっとね。
頭上から告げるチェシャ猫。




今出てきたばかりの扉を背に

アプローチに所々埋め込まれた水色のタイルと
朱色の動かない金魚を

交互に見比べます。

ここは詫間。

少し走ったらすぐに海。の町なのに

春の海より「昔」が近い。




外は明るいけれど

いにしえのストーブ「アラジン」に暖められるもの達は

薄暗いながらも居心地の良さそうな「今」に息づいて。
今を告げる。



だって「ホームメイド展」というイベント中ですからね。

◇◇◇

雑貨に目がない同僚チェシャの、案内役としてやって来ました。

というのは名目で。

先日迷った挙げ句に辿り着けぬまま腹痛で敗退した私です。
笑 笑

彼女の車のナビにて
「蟻の首郵便局」を目指したら…

「あっ！」(°□°;)ちう間に着きました。
ナビって…スゴいなぁ。

◇◇◇

「しゃ、写真撮ってええですか？」

と、カウンター向こうのマスターに問います。

たくさんの人がいらっしゃった手前、
ムゲに断られたら泣きながら退散していたやも知れぬ「交流会」最中。

優しく難なくOKを出してくれたマスターに…
ちょいと惚れました。
（カッコヨカッタが〜。）

◇◇◇

私は「骨董屋」を「二つ」訪れたことになる。

一つめは、善通寺さん南大門の「コトブキ」さん。

かの店舗は、前にも書いたことがありますが
「旧」多度津〜琴平を走っていた電鉄に於いての

琴平駅舎が移築されたもの。

二階にそのまま残されている、
かつての「貴賓室」やら「駅長室」は
コトブキマスターに見せていただいたことがありますよ。

時たま珈琲をいただきに行く私に

その都度、昔の善通寺や琴平の写真を見せてくれて

お話をいっぱいしてくれるマスター。

ここも骨董屋ですが
ネットで次々売っておられる為

前見たブツは、その日あるとは限りません。

なので「動的」。

本日訪れたレイジーボーンさんわ。

骨董に埋もれて珈琲を楽しむ場所。
と見ました。



隣接のギャラリー「空」が

「絶え間なく」今と繋がっている。
そんな雰囲気を受けました。



ふぅむ。

また訪れたい。