2011年03月04日

不思議「林」ワールド☆マンハッタン

ぎぃぃ…

錆びた蝶番が鳴り

アーチ型の窓から射し込む鈍色の光が

ソファの埃を舞いたたせます。



灰色の顔をこちらに向ける紳士の首は

やはり蝶番で繋がっていて…

彼の前には

三十年前からそこにあるスパゲティナポリタン。

よく見れば

パスタを巻きつけたフォークは宙に。

…食品サンプルか。


「バタン。」

後ろを振り向くと

ドアは閉まっていました。

ふむ。

閉じ込められた私は
編み上げブーツでギシギシと叫び声を上げる床を踏み

層を作った埃を散らして

カウンター前、高いスツールに
高らかに上げた足を組むと。

滑ってきたのは
香ばしい湯気のたつ

アラビアのモカ・マタリ。

真っ白な陶器に唇をつけると…

世界は「変わる」。

「無機質」の中の「木の扉」が

意味ありげに佇んでをります。



◇◇◇

ナンナノ?

アタシはまた扉を「アケナケレバナラナイ」のでした。

あけたら…

変な瓦ミタイナノがありました。




へんなの。

そりをこえたら、「もっと」変なお店があったの。

「アジアン屋台」。

大池と名のついたキラキラした池には、

ゴルフの練習をしてるおぢさん達が打つボール。

鴨を見て
またアジアン屋台を見たの。

◇◇◇

古美術商の近く。

怪しいアジアン。

私はここで昼食をとるのだろうか。

自らを怪しみ、

値札のついた車がいっぱい停まっているスペースを怪しみ。

その隙間をヒラヒラと飛び回る店主を怪しみ。

一周してくると、

車の陰で何やら洗いものをしてをられる。。

モカ・マタリを味わったばかりの私は

また南に歩き始める。

◇◇◇

さて。本日郊外勤務地。

厚いピーコートを身にまとい

休憩時間、
「林」近辺を散策した模様を記しました。

最後にたどり着いた先は

「マンハッタン」。



パストラミビーフとモッツァレラ。

指についた
溢れるサワークリームソースを

「ペロリと」舐め

「やうやく」
蝶番の世界を抜けました。




  


Posted by 花椒 at 20:41Comments(8)