空と海と道路

こぬか雨降る 御堂筋

ならぬ

事務所早朝。
（タトエがいちいち古くてキョウシュクです）

オレンジ色の水玉模様が浮かんだ傘をしまうと

ベージュの「ちゃんちゃんこ」（彼が着ると、ベストとはイエナイ）

を
Yシャツの上に羽織った
m爺がいました。

宿直明けですから…寒かったのでしょう。

例によって、（お姫様の私には重い）トイレブラシと格闘した後

ニベアを塗ろうとしていた私に
爺が歩みよってきます。

「花椒さん。
好きなもん飲みまい。」

彼の優しそうな手のひらには
380円ありました。

500円玉で自分のジュースを買ったお釣りだと思われます。

まぁ…「セッソウノナイ」「アツカマシイ」

という、私の性格は
常連の皆さまには「既知の事実」であります。
（ヂツハシンボウエンリョのケンソンにしかすぎないのですが。ふ）

故に

私、考えなしに両手を彼の手のひらの下に出しました。

・・・・・

ばぁっと私の可憐な手のひらに
「全部」
落としてくれるのだと。

まじ…センパクな心根。


途中でふと気づきまして…

「あ。120円やわな…。」

と。

ふぅ。

もう少しで、私のジンカクを
地に貶めてしまうところデシタ。

120円「だけ」をいただき、
事務所の自販機で珈琲をガシャコン。

「いただきます。課長！」

「ん。まずいやろけどな。」

…ナンテフトコロノフカイ…

「何をおっしゃいます！

この…このBOSS-blackは

灼熱の太陽の如く！

ま・る・で
課長のはあとのように…

熱い。」

ふ。

私。
口先だけならナントデモイエマスけに。


昼頃、また横印の枠が上に上がっとりましたが…

爺、今日は触っとりませんでしたので

…やっぱ私か。

ふっ